初期医療センター(Primary care center)

今回訪問したのは、ウプサラ市にある農村部の初期医療センターです。スウェーデンではVårdcentraler(初期医療センター)という地域ごとに組織された機関に登録し、そこに所属するかかりつけ医をつくっておくそうです。例えば、体調が良くない(咳が続く、腹痛が続く…)という場合、まずは登録している初期医療センターに連絡し、その後の対応について指示をもらいます。症状によって、市販薬で様子をみたり、受診が必要な場合は初期医療センターでの診察、重症の場合は専門病院への紹介に繋がるそうです。初期医療センターは、医療アクセスへの最初のコーディネート役を担っていました。

在宅医療サービス(Home medical service):訪問看護ステーション

ウプサラ市が運営している訪問看護ステーションでお話を伺ってきました。この機関は、ウプサラ市の介護福祉部に位置づけられ、高齢者等への訪問(16歳以上が対象)を行っています。現在、150名の利用者がいるそうです。初期医療センターに行くことができず、長期的に支援が必要な人たち(例:褥瘡、薬の管理、認知症、看取り)を対象としています。スウェーデンでは医療は県(レギオン)、福祉が市(コミューン)の役割と分担しています。市が運営する施設ではありますが、県との情報共有を行いながらサービスを提供しておりました。正看護師4名、理学療法士4名、言語聴覚士3名のスタッフが常勤として働いていました。